がなり声が超絶かっこいい歌い手:超学生さんは、オリジナル曲もあってそれもまたかっこいいですよね!そして超学生さんはがなり声が凄いだけでなく、フレーズによって声を響かせるポイントを変え、太い声や硬い声、裏声などを自由自在に使いこなして歌うとても器用な歌い手さんでもあります。
今回は超学生さんのオリジナル曲「Innocent Tyrant」の歌い方解説をしていきます!
Contents
「Innocent Tyrant」超学生さんの歌い方解説!
まずは「Innocent Tyrant」超学生さんの原曲を聴いてみましょう!
発声のテクニックを下記のように歌詞に表記しました。
- 色無し→地声
- 緑→裏声
- 水色→ウィスパーボイス
- オレンジ→がなり声
- ⤴→シャクリ
歌詞
Innocent Tyrant
作詞:TOPHAMHAT-KYO
作曲:FAKE TYPE.Life is ruthless だって…
ご機嫌麗しゅうベイベー
目覚めたばかりのせいで⤴生まれた意味などありのままで曖昧で不安定?
そんなはずない
心のまま紡いでは震わす喉元 無意識の奥底⤴純粋さを声にして無垢に奏でる
揺るぎない自己陶酔 浅ましいかな⤴? Uhh…
超自虐的でもそれ以上に素敵 そう想わせてあげるよベイベー
I’m already mofxxking空 空 空
とどのつまり すっからかんの心満たしたいのよ⤴
Color Color Color
独りよがりなれど禁色纏う
したらば露わ 高貴の血 とうのとっくにもう
I know myself 意識なら天上天下の遥か頂き⤴
くわばら まばら ハラハラ その隙にもう
浮世凌駕 歪んだ王道を行かん枯れた花のように頭を垂れる者の気持ちなど理解出来るはずがない
物の見事に高尚に Follow me 徒労とは無縁の誰が為の歌
生まれながらに霊験あらたかな存在信仰心ぶら下げて崇め称える?
自己満足? 自慰感覚? わからない、ごめん Uhh…
超大胆不敵 All or nothing 油断大敵 気付かぬ間にひれ伏すベイベー
I’m already mofxxking空 空 空
とどのつまり すっからかんの心満たしたいのよ⤴
Color Color Color
独りよがりなれど禁色纏う
したらば露わ 高貴の血 とうのとっくにもう
I know myself 意識なら天上天下の遥か頂き⤴
くわばら まばら ハラハラ その隙にもう
浮世凌駕 歪んだ王道を行かんWoo…
あからさま 真っ赤っか カリスマ 果敢な勘が冴え渡る
不動の度胸 髀肉の嘆に追いやられ去るなど死に切れぬ
あっけらかん 天晴れと宣う この声は既に人外の域
揺るがない事実こそ無慈悲 覆らない
ハリボテ レプリカ メッキ 紛い物 偽者じゃ到底この眼には適わないつまり俺が天 聳える皆の上⤴ 掲げ⤴崇め⤴称え⤴賜え⤴
所謂ひとつのゲーム 生まれながらに制す 右も左も解らずとも⤴
諸行無常の理も俺の前ではお断りよ
今も昔もそしてこれからも
俺至上主義は色褪せない引用元: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/chogakusei/innocent-tyrant/
超学生さんの得意ながなり声はDメロの最後に使っているのみで、全体を通して地声で太い声を出したり細く硬い声質にしたり裏声に切り替えたりと、声色を自在に操って歌っています。さらにシャクリが多様されています。
それでは細かく解説していきます。
「Innocent Tyrant」1番の歌い方
Aメロ
Life is ruthless だって…
ご機嫌麗しゅうベイベー
目覚めたばかりのせいで⤴生まれた意味などありのままで曖昧で不安定?
そんなはずない
心のまま紡いでは震わす喉元 無意識の奥底⤴
頭の「Life is ruthless だって…」は、少し気だるい感じで歌っています。超学生さんはエッジボイスにしていませんが、エッジがかかるかかからないかの絶妙な声です。この声を意図的に発生するのはちょっと難しいので、超学生さんはとても器用に声帯を使える方だということが分かります。
その次の「ご機嫌麗しゅうベイベー」からは、一気にリズミカルになり、言葉をしっかりと発音せず、英語のリンキングのように音と音を連結させて発声しています。
英語のリンキングとは、単語と単語が続く時に、前の単語の音のと次の単語の音が連結して音が変化することです。わかりやすく例えると、「I’m in love」の場合、「アイム・イン・ラヴ」ではなく「アイミンラヴ」のように聞こえます。
さらに、アクセントつける言葉を発声する時に、しっかり閉じた声帯に息を強く当てることによって、超学生さんのような雰囲気が出ます。
Bメロ
純粋さを声にして無垢に奏でる
揺るぎない自己陶酔 浅ましいかな⤴? Uhh…
超自虐的でもそれ以上に素敵 そう想わせてあげるよベイベー
I’m already mofxxking
Aメロと同じテンションでBメロに入りますが、BメロはAメロよりも全体的なキーが少し高くなります。
3行目の裏声の部分は、かなり強い裏声です。裏声なのでどうしても声帯は開きますが、声帯をできるだけ閉じて、息を強く当てると超学生さんのような強い裏声が出ます。喉を下げると声帯が閉じやすくなります。
声帯閉鎖を強くするには下記の記事を参考に練習してみてください。
サビ
空 空 空
とどのつまり すっからかんの心満たしたいのよ⤴
Color Color Color
独りよがりなれど禁色纏う
したらば露わ 高貴の血 とうのとっくにもう
I know myself 意識なら天上天下の遥か頂き⤴
くわばら まばら ハラハラ その隙にもう
浮世凌駕 歪んだ王道を行かん
サビはとても複雑な表現をしていますので、より細かく解説していきます。
「空 空 空」と「Color Color Color」はとても難しいのですが、まず強い裏声で1オクターブ高い音(F#5の音)から入り、一瞬で1オクターブ低い地声(F#4の音)に切り替えています。裏声の時から声帯を強く閉じ、地声に切り替えても声帯を強く閉じ続けます。
声帯に当てる息は、入りの裏声の時に強く当て、地声に切り替える時に少し弱めます。そうすると切り替わった感が出ます。
超学生さんの音源を聞くと、ピッチ補正ソフトを使ってあえて機械的に処理してケロケロさせているような部分もありますが、歌い方は上記の歌い方です。
「とどのつまり すっからかんの心満たしたいのよ⤴」の「とどの」は声帯を少し開けて息の量を多くしてウィスパーボイス気味に歌い、次の「つまり すっからかんの心」で一気に声帯を閉じた強い地声と裏声に切り替えます。「満たし」の部分もウィスパーボイス気味で、最後の「たいのよ⤴」はしゃくりあげて裏声に切り替えます。
「独りよがりなれど禁色纏う」のフレーズは、硬くて細めの声から入り、太くて柔らかめの声に徐々に変化させています。
「したらば露わ 高貴の血」のフレーズは、できるだけ喉の力を抜いて癖の無い発声で歌っています。声帯も無理に閉じようとしていないので、これまでよりもスムーズに地声と裏声が切り替わっています。
そのあとの「とうのとっくにもう」は、太い声にしています。
「I know myself 意識なら天上天下の遥か頂き⤴」は、硬い声からウィスパー気味の声に変化させ、最後は硬い裏声でシャクっています。声の強さは「強〜弱〜中」の流れです。
「くわばら まばら ハラハラ その隙にもう」は、喉を下げて口の中にしっかり空間を作り、声帯はあまり強く閉じすぎないようにして、太めの柔らかい声で地声と裏声をスムーズに行き来しています。この頭の超学生さんの声は太くて柔らかいのですがバワフルです。これは発声時に呼気を少し強くして口腔共鳴を強くした声です。ですので口の中の空間をしっかり作って、そこで声を響かせます。
最後の「浮世凌駕 歪んだ王道を行かん」も口腔共鳴で声を太く響かせ、裏声は呼気を弱くして柔らかく発声します。息をできるだけ漏らさないようと意識して裏声を発声するとやりやすいと思います。
「Innocent Tyrant」2番〜最後の歌い方
Aメロ
枯れた花のように頭を垂れる者の気持ちなど理解出来るはずがない
物の見事に高尚に Follow me 徒労とは無縁の誰が為の歌
生まれながらに霊験あらたかな存在
1番のAメロに比べてとてもシンプルに歌っています。そしてずっと強い声が続きます。しっかり声帯を閉じて呼気を強めにすると強い声になります。そして、口腔共鳴を使って声を太く響かせたままリズミカルに歌うように練習すると良いでしょう。
Bメロ
信仰心ぶら下げて崇め称える?
自己満足? 自慰感覚? わからない、ごめん Uhh…
超大胆不敵 All or nothing 油断大敵 気付かぬ間にひれ伏すベイベー
I’m already mofxxking
Bメロもとてもシンプルです。Aメロからそのままのテンションで入ります。
「超大胆不敵 All or nothing 油断大敵」の裏声は、1番の裏声が強い裏声だったのに対し、2番のこの部分の裏声は柔らかめです。こういった細かい表現の違いはとても重要ですので、練習の際は完コピしましょう。
サビ
空 空 空
とどのつまり すっからかんの心満たしたいのよ⤴
Color Color Color
独りよがりなれど禁色纏う
したらば露わ 高貴の血 とうのとっくにもう
I know myself 意識なら天上天下の遥か頂き⤴
くわばら まばら ハラハラ その隙にもう
浮世凌駕 歪んだ王道を行かん
2番のサビも基本的には1番のサビと同じように歌っています。
違う点は「心満たしたいのよ⤴」と「天上天下の遥か頂き⤴」の最後のしゃくり上げるところですが、1番はしゃくりあげる言葉を地声で発声し、しゃくり上げながら裏声に切り替えているのに対し、2番はしゃくりあげる言葉を最初から裏声で発声してそのまましゃくり上げています。
Dメロ
Woo…
あからさま 真っ赤っか カリスマ 果敢な勘が冴え渡る
不動の度胸 髀肉の嘆に追いやられ去るなど死に切れぬ
あっけらかん 天晴れと宣う この声は既に人外の域
揺るがない事実こそ無慈悲 覆らない
ハリボテ レプリカ メッキ 紛い物 偽者じゃ到底この眼には適わない
Dメロはとても早口です。聞き取るだけでも一苦労です。笑
早口は、口の周りに力が入っていると上手く言えません。腹式呼吸を使わずに口周りの力で歌っていると噛んでしまいますので、口周りはリラックスさせて腹式呼吸(横隔膜)で発声しましょう。
腹式呼吸については下記の記事を参考に練習してみてください。
Eメロ
つまり俺が天 聳える皆の上⤴ 掲げ⤴崇め⤴称え⤴賜え⤴
所謂ひとつのゲーム 生まれながらに制す 右も左も解らずとも⤴
諸行無常の理も俺の前ではお断りよ
今も昔もそしてこれからも
俺至上主義は色褪せない
EメロはDメロと違い、鼻腔共鳴を多く使って声質が固めになっています。超学生さんの場合、完全な鼻腔共鳴ではなく鼻腔と口腔の両方に声を響かせているように聞こえます。そうすることにより、声が細くなりすぎずに明るさが出ます。さらに鼻腔共鳴は裏声へ切り替えるシャクリもやりやすくなります。
「つまり俺が天 聳える皆の上⤴ 掲げ⤴崇め⤴称え⤴賜え⤴」と、裏声へ切り替えるシャクリを多用していますので、このフレーズは鼻腔共鳴を使ったほうが歌いやすいです。
「右も左も解らずとも⤴」の部分は、口を大きく開き、声帯はしっかり閉じ、呼気を強くして声を遠くに強く飛ばすように歌います。綺麗に発声しようとせず、ちょっとバカっぽいぐらいに真似てみると良いでしょう。
「諸行無常の理も俺の前ではお断りよ」は、口腔共鳴を使って太めの声で歌います。最後の「よ」で伸ばしている部分は音が「C#5〜B4,C#5,B4,G#4〜」の音階で細かく下がっていきますが、これはメリスマと呼ばれる高度なテクニックです。
メリスマについては下記の記事を参考にしてみてください。
最後は呼気の強い太い声のまま終わり、「色褪せない」のフレーズの最後で息を吐くと超学生さんのような雰囲気が出ます。
まとめ:「Innocent Tyrant」超学生さんの歌い方解説!太い地声、裏声、がなり声を自由自在に使いこなす!
お疲れ様でした。
この曲は歌うのがとっても難しいです。
超学生さんの歌唱スキルを存分に楽しめますし、完コピ出来れば相当なスキルアップになると思いますので、まずは完コピをしてから自分流に味付けしてみましょう。
超学生さんのように歌うには、下記のポイントを意識しましょう。
- 声帯閉鎖力を鍛えて声帯をしっかり閉じる
- 口腔共鳴を駆使して声を太く響かせる
- 口周りの力を抜いてリズミカルに歌う
超学生さんの歌い方解説は他にもありますので、ぜひ参考にしてみてください。