今回は僕が実際に生で聴いて「凄いなぁ」と思ったボーカリストをご紹介します。
仕事柄、ライブによく行ったりテレビの音楽特番の現場に何度も携わった事があるので、相当たくさんのアーティストの生歌を聴いてきました。
なので、ちょっとでも何かの参考になれば幸いです。
ちなみに「上手い」だけじゃなくて「凄い」と思った人です。
Contents
凄い!と思った女性シンガー
夏川りみ
まずは沖縄出身のシンガー、夏川りみさんです。
初めて夏川りみさんの生歌を聴いた時、あまりにも透き通っていて、それでいてスーッと耳に心地よく入って来る歌声に衝撃を受けました。その時の記憶は未だにあります。
とにかく、凄く声が素敵なんです。それでいてピッチも性格で上手です。
僕が初めて聴いたのはあるイベントのリハーサルだったんですが、途中から夏川りみさんがふざけて元ちとせさんのモノマネをして歌い出したんですが、それもまた凄く似ていて上手で、「なんて器用な方なんだ」とまたまた衝撃を受けました。
夏川りみさんはかなりお酒を飲むそうなのですが、喉は全く枯れないようです。お酒に強い体質なんだと思います。
ぜひ一度、夏川りみさんの生歌を聞いて欲しいですね。
安室奈美恵
安室奈美恵さんは歌もダンスも完璧でした。
あれだけダンスをしながら歌のピッチがとても正確なので、相当トレーニングをしていると思いました。
現役の頃は、加圧トレーニングや有酸素トレーニングをかなりストイックにこなしていたそうですよ。
スタイルもとても良いのでいろんな意味で「凄い」と思った方でした。
ずっと歌い続けて欲しい歌姫でしたね。
MISIA
MISIAさんは、本当に歌うことの為に生きている、というぐらい歌が中心の生活や考え方をして生きている方です。
ライブのリハーサルを観させてもらったのですが、とにかく歌に対してストイックで、ちょっとでも喉に悪そうなことは全て避けていました。
そして圧倒的歌唱力は実際に聴くと感動します。レコーディングした歌に比べ、実際の方がダイナミクスがあり良い意味で生々しいです。ピッチはもちろんとても良いです。
たまに声の調子が悪そうなライブ映像もありますが、歌の中で出にくい部分を上手く回避する適応力もあります。まさに『プロの歌手』といった印象です。
椎名林檎
椎名林檎さんの歌声はテレビ番組の生放送で聴いたんですが、音源の声そのままといった印象で「うわ、椎名林檎さんだ、そのまんまだ!」と思いました。
ですが歌い方は音源と比べるとかなりアレンジして歌うので、凄く面白かったですし、表現の幅が広い方だなと思いました。
また、音程に安定感があり、でも声質や歌い方にはハラハラさせる危うさがあり、すごく惹きつけられていました。
吉田美和(DREAMS COME TRUE)
吉田美和さんはどの音域でも声質が変わらない安定した歌声でした。
おそらくどの音域でも倍音の成分が均等に出ているんだと思います。なので、一曲を通して声がとても安定して聴こえるので、非常に聴きやすいんです。そのせいか歌詞もスッと入ってくるので歌詞が伝わりやすいんだなと思いました。
ちなみに、「走ってピッチ外すぐらいなら走るな!」と相方の中村さんに怒られたことがあるそうで、ライブで駆け回っても音程を外さないようにかなり努力しているそうですよ。
絢香
絢香さんの声は夏川りみさんの声のようにスーッと耳に入ってくる特別な声、という感じでした。
表情豊かな歌声はダイナミクスがあって、高音でもふくよかな倍音を感じるのでとても太く聴こえます。
ピッチも当たり前のようにとても良かったです。
越智志帆(Superfly)
Superflyの越智志帆さんは歌うまボーカリストとしてよく名前が挙がる方ですが、実際にもめちゃくちゃ上手です。
声量がとにかくあって、どの音域でもパワーダウンしない強さがありました。
越智志帆さんは身長が153cmでスレンダーで小柄な方なので、どこからあんなにパワフルな声が出てくるの?って感じでした。
口をしっかり開けて喉に負担をかけずに響かせる、教科書的な歌い方ですね。
藍井エイル
藍井エイルさんはアニソンシンガーとして活躍していますが、アニソン系の歌ってメロディーの高低差が激しい曲が結構多いんですよね。
ですが藍井エイルさんはそれらの曲を見事に歌いこなしていました。
リハーサルも本番も聴いたことがあるのですが、とにかくピッチが良いです。
通常の歌手は、ツアーの事前リハーサルでは、本人は喉を温存するために曲の全編を全力で歌う事ってあまりありません。
ですが、藍井エイルさんは全曲全力で歌って、それでも全然喉にダメージが残らないそうです。
藍井エイルさんの曲はかなり高いキーの曲もあるのですが、喉に負担をかけずに上手に歌っている証拠ですね。
LiSA
LiSAさんも藍井エイルさんと同じくアニソンシンガーとして有名ですが、「紅蓮華」の大ヒットにより一般的に有名なシンガーとなりましたよね。
LiSAさんの特に凄いと思ったところは、ステージ上での圧倒的存在感とパフォーマンスです。本当に華のある方で、気づけばずっとLiSAさんに惹きつけられていました。
身長も165cmあって、さらに厚底の靴を好んで履いていますので、とても大きく見えます。さらにパフォーマンスが凄いので、より大きく見えてかっこいいんです。
とあるアニソンフェスの大トリだった時も、それまでの流れを一気にLiSAさんの世界に引き込んでいったので(一曲目は「ADAMAS」でしたがめちゃくちゃかっこよかったです、、、!)凄いなと思いました。
凄い!と思った男性シンガー
稲葉浩志(B’z)
稲葉浩志さんはとにかくストイックで有名な方ですが、以外と調子が悪い事も多いそうです。
2019年のツアーでは声が出なくなりライブを中断する日も度々あったそうなんですが、ツアーの最終日も不調で高い声がガラガラでした。僕はその最終日を観たのですが、不調でガラガラでありながらも魂を絞り出すように歌っていて、ピッチはほとんどズレなかったんです。どうしても厳しいところだけフェイクしていましたが、ほぼ歌い切っていました。
もちろん魂を削って歌い切るその姿は凄かったのですが、それ以外にも映像化された作品が凄かったんです。
近年のライブの映像作品は、歌のピッチを外してしまっているところや演奏でミスをしているところを修正してリリースしていることがほとんどなのですが、稲葉さんの歌声は修正していなかったんです。不調で声がガラガラのリアルなものをそのまま商品化した事に、凄いなと思いました。
藤原聡(Official髭男dism)
2019年にドラマ「コンフィデンスマン」の主題歌になったPretenderが大ヒットしたヒゲダン。
まるで女性キーのような高音で歌うPretenderの歌唱に挑戦する人が多かったですよね。
藤原さんはライブでピアノを弾きながら軽々と歌っていますが、歌についてはかなり研究しているそうです。
Official髭男dismのライブの音響チームに知り合いがいて、その人が言っていたのですが、常に歌に向き合ってストイックに練習しているそうです。
生歌はとても声量があってびっくりしました。強い声というよりよく響く声といった印象です。
ピッチも安定していますし、高音もキンキンしていなくてとても聴きやすい歌声だなと思いました。
大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)
大森元貴さんはライブで何度か観ていますが、2017年の頃に観たときはピッチが安定していて声が通る上手な人、という印象でした。
ですが最近では、テクニック的にも凄いと感じました。
美しいファルセットが特徴の一つですが、ライブでファルセットを使う箇所が音源とは違っていて、まるでその時のコンディションやテンション、または自分がその時にしたい表現によって、自在に使い分けていると感じました。
それと顔の表情をあまり崩さずに高音を出しているのも凄いなと感じました。
久保田利伸
久保田利伸さんの歌声は、そのリズム感がやっぱり凄いなと感じました。
オケ無しの歌声だけで成立してしまうようなリズムが、歌のフレーズに宿っているんです。
歌の勉強をしていると高音や声量に意識が行きがちですが、あのリズム感が出せたら本当にかっこいいだろうな、と思いとても参考になりました。
前田亘輝(TUBE)
TUBEの前田亘輝さんは高音が凄い!というイメージの方が多いと思いますが、僕が凄いと思ったのはあの声質です。
どの音域でもコンプとオーバードライブをかけたような声質で、とても圧力があって迫力がありました。
ミドルボイスは使わずに地声で高音まで出すので、サビの高い部分でも声が全く細くならないんです。その分喉に負担をかけているようなので、身を削って歌ってるといった感じです。でも2時間のライブを歌い切るので喉は強いんだと思います。
高音を使う方はミドルボイスをうまく使う方が多いですが、前田亘輝さんのあの高音はミドルボイスでは出せない声です。
根本要(STARDUST REVUE)
根本要さんの声は典型的なハスキーボイスですが、高音がどこまでも伸びていきます。そして何時間でも歌い続けられるそうです。
声量が凄くあるわけではないのですが、どの音域でも安定したディストーションボイスで高音でも細くなりません。さらにギターを弾きながら歌っているので、本当に凄いです。
山下達郎
山下達郎さんは現在70歳ですが、昔と声が全く変わっていないんです。
ライブでも歌と演奏が完璧なアーティストとして業界では有名なのですが、本当に凄かったです。
僕が観たライブは歌も演奏もノーミスでしたし、声が若々しくてパワフルで、音源通りの声なんです。
ぜひ一度ライブを観て欲しいですね。ちなみにトークは毒舌で、おしゃべりもとても面白い方です。
それと現在のレコーディングではフレーズごとに歌い直してベストテイクを繋げていく方法が主流ですが、山下達郎さんはスルーで(一曲を最初から最後まで通して)歌って、修正もしないという驚愕のレコーディング方法を行っている人です。
ライブ音源をリリースする場合ですらミスをした箇所は修正したり録り直したりする時代ですので、メジャーアーティストでスルーでレコーディングをしている人は、おそらく山下達郎さんだけなのではないでしょうか。
小田和正
小田和正さんは70歳をすぎてもあの変わらない唯一無二のクリアハイトーンです。
それだけで十分凄いのですが、ライブでのピッチもめちゃくちゃ良いです。ギターも弾きながら歌います。そして声がどこまでも通りそうな響きを持っています。
山下達郎さんと同様、バケモノ級です。
まとめ:実際に生で聴いて凄いと思ったボーカリスト特集!
という事で、実際に生で聴いて凄いと思ったボーカリストをまとめてみました。
この人の生歌はどうでした?などの質問がありましたら、下の「お問い合わせ」よりご連絡ください。
最後まで読んでくださってありがとうございました。