今回は、音感を鍛えるトレーニング方法をお伝えしたいきたいと思います。
音感を鍛えるトレーニング
歌を歌うにあたって、音感はとても大事です。
なぜかというと、音楽には音程という概念があり、その音程には正解と不正解があるからです。
音階について
歌う時の音には音階があります。
ピアノの鍵盤を想像してみてください。
「ド、ド♯、レ、レ♯、ミ、ファ、ファ♯、ソ、ソ♯、ラ、ラ♯、シ」
と、1オクターブ内には12の音階があり、この音階が同じように上下に続いています。
白い鍵盤が「ドレミファソラシド」になり、黒い鍵盤が左下の白い鍵盤の音に♯(シャープ)が付いて半音上がります。もしくは、右下の白い鍵盤の音に♭(フラット)が付きます。
♯(シャープ)は半音上がるという意味
♭(フラット)は半音下がるという意味
なので、ドとレの間の黒い鍵盤の音はド♯でありレ♭でもあります。
※ミとファの間、シとドの間には黒い鍵盤が無いので、ミとシに♯がつく事はありません。
隣の音に移動することを半音上がる、または半音下がる、と言います。
例えば、ドから半音上がってと言われればド♯、半音下がってと言われればシになります。
二つ隣の音に移動することを全音上がる、または全音下がる、と言います。
例えば、ドから全音上がってと言われればレ、全音下がってと言われればラ♯(シ♭)になります。
というように、基本的にはピアノで表すことができる音階によって音楽は成り立っています。
ですが、この1オクターブ12音階に当てはまらない音もあります。
音階に当てはまらない音
ピアノで表せる12音階に当てはまらない音が自然界にはたくさんありますが、その音は声に出すことができます。
簡単なので是非やってみてください。
- ピアノ(ピアノアプリで可)でドの音を出し、それに合わせてドの音を声に出してみてください。
- ドの音を声に出したまま、ド♯の音をピアノで出し、声を少しづつド♯の音にあげてみてください。
- ドの音からド♯になるまでのどちらでも無い微妙な音が、12音階に当てはまらない音です。
このように、12音階に当てはまらない音がたくさんあります。
そして、歌う時にこの12音階に当てはまらない音を出してしまうと
「音をちょっと外した」となるわけです。
もちろん、ドの音を出そうとしてド♯やレの音を出してしまった場合も
「音を外した」となります。
なので、歌う場合には決まった音にできるだけ正確に当てないといけません。
それでは、できるだけ音を正確に当てられるようになる音感を身につける方法と、実際のトレーニング方法を説明していきたいと思います。
音感を鍛えるには?
音階について理解ができたら、基本的に歌に必要な音は12音階のみになります。
(表現によってしゃくったりフォールさせたり、する場合は12音階から外れた音をあえて使う事になります。)
なので、この12音階を体に覚えさせれば音感がよくなります。
ただ、12音階をそのまま体に覚えさせる事は簡単ではありません。
それができるのが絶対音感や相対音感と呼ばれる能力です。
では、どうしたら良いか?
答えは、
「半音階の音と音の幅を覚える事」
です。
例えばドの音をピアノで出し、それに合わせてドの音を声に出します。
次に、何も聞かずにド♯の音を声に出してみます。
最初はなかなか上手く行かないと思いますが、
それが正確にできるようになれば音感が格段によくなって、
歌う時に音を外しにくくなるんです。
音感を鍛えるトレーニング方法
それでは、実際のトレーニング方法を説明していきます。
ここではドから説明しますが音階は例なので、
地声で出しやすい音から初めてみてください。
- ピアノで、ド〜ド♯〜と音を出して聞きます。
- 再度ピアノで、ド〜ド♯〜と音を出し、それに合わせて声もド〜ド♯〜と同じ音を出していきます。
- ピアノで、レ〜レ♯〜と音を出して聞きます。
- 再度ピアノで、レ〜レ♯〜と音を出し、それに合わせて声もレ〜レ♯〜と同じ音を出していきます。
- 同じように半音ずつ音を上げていき、繰り返し行っていきます。
裏声の声域まで上がり、あまりキツくならない音まで上がったら、今度は半音ずつ下がります。
ここも音は例です。
- ピアノで、ド〜シ〜と音を出して聞きます。
- 再度ピアノで、ド〜シ〜と音を出し、それに合わせて声もド〜シ〜と同じ音を出していきます。
- ピアノで、シ〜シ♭〜と音を出して聞きます。
- 再度ピアノで、シ〜シ♭〜と音を出し、それに合わせて声もシ〜シ♭〜と同じ音を出していきます。
- 同じように半音ずつ音を下げていき、繰り返し行っていきます。
これを毎日行う事で、体に半音の音感がついてきます。
そうなると、不意にピアノで出した音の半音上や半音下の音が、聞かずに声に出せるようになります。
そして、自然と歌う時にその音感が生かされて、違う音へ移動する時に音が外れにくくなります。
まとめ:ボイトレ基礎:音感を鍛えるトレーニング
今回は音感を鍛えるトレーニング方法と音階の概念について少し説明させていただきました。
この記事が少しでも歌の上達に役立ってくれれば幸いです。
質問等はお問い合わせよりメッセージをいただければお答えします。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。