ボカロP:バルーンの曲「シャルル」は色んなアーティストが歌ってみた動画をアップしている人気曲ですが、その中でも特に人気なのが歌い手:まふまふさんが歌った「シャルル」です。
今回はまふまふさんが歌う「シャルル」の歌い方解説をしていきます。
Contents
シャルル/まふまふ【歌ってみた】のまふまふさんの歌い方解説!
まずは400万回以上再生されているシャルル/まふまふ【歌ってみた】を見てみましょう。
めちゃくちゃかっこいいです。個人的には「シャルル」の歌ってみた動画の中で一番好きです。
発声の違いによって歌詞を下記のように色分けしました。
- 色無し→地声
- 緑→裏声
- 水色→ウィスパーボイス
シャルル
作詞作曲:バルーン
さよならはあなたから言った
それなのに頬を濡らしてしまうの
そうやって昨日の事も消してしまうなら もういいよ
笑って花束を抱えて歩いた 意味もなくただ街を見下ろした
こうやって理想の縁に心を置き去っていく もういいか空っぽでいよう それでいつか 深い青で満たしたのならどうだろう
こんな風に悩めるのかな愛を謳って謳って雲の上
濁りきっては見えないや 嫌 嫌
遠く描いていた日々を
語って語って夜の群れ
いがみ合ってきりがないな 否 否
笑い合ってさよなら朝焼けとあなたの溜息 この街は僕等の夢を見てる
今日だって互いの事を忘れていくんだね ねえ そうでしょ黙っていよう それでいつか苛まれたとしても
別に良いんだよ こんな憂いも意味があるなら恋と飾って飾って 静かな方へ
汚れきった言葉を 今 今 今
「此処には誰もいない」「ええ、そうね」
混ざって混ざって 二人の果て
譲り合って何もないな 否 否
痛みだって教えてきっときっとわかっていた 騙し合うなんて馬鹿らしいよな
ずっとずっと迷っていた ほらね 僕等は変われない
そうだろう 互いのせいで今があるのに愛を謳って謳って雲の上
濁りきっては見えないや 嫌 嫌
日に日に増えていた後悔を
語って語って夜の群れ
許し合って意味もないな 否 否愛を謳って謳って雲の上
語って語って夜の群れ
哂い合ってさよなら
「シャルル」1番の歌い方
頭サビ
さよならはあなたから言った
それなのに頬を濡らしてしまうの
そうやって昨日の事も消してしまうなら もういいよ
笑って
頭のサビはエフェクト処理されていますが、声量は抑え気味で歌っています。言葉を歯切れよくリズミカルに歌うと雰囲気が出ると思います。二行目の「それなのに」は
最後の「笑って」は声量をしっかり出し、固めの声で歌います。
Aメロ
花束を抱えて歩いた 意味もなくただ街を見下ろした
こうやって理想の縁に心を置き去っていく もういいか
一行ごとに、歌い終わりに息を吐き切っています。音程はフォール(音程を下げる)してるかしていないかの微妙なとこですが、投げやりな感情を表すように、息を吐き捨てるように歌ってみると良いでしょう。
2行目の最初の「こう」は、声帯をしっかり閉じて強く発声します。
まふまふさんの歌い方の特徴として、ウィスパーボイス以外の部分は声帯をしっかり閉じて歌っていますので、まふまふさんの声は低音から高音まで芯のある強い声で歌えているのだと思います。
声帯をしっかり閉じる練習は「エッジボイス」が効果的ですので、よかったら「エッジボイスの出し方とは?ミックスボイスの息漏れを解消し、声の支えを作る!」の記事を読んでみてください。
Bメロ
空っぽでいよう それでいつか 深い青で満たしたのならどうだろう
こんな風に悩めるのかな
Bメロは、ウィスパーボイスと通常の声を使い分け、抑揚を付けています。どちらかというとウィスパーボイスが多めで、サビに向かって盛り上げるようにしています。
音程の低い部分がウィスパーボイスで、高い部分が通常の声、というようにイメージするとやりやすいでしょう。
サビ
愛を謳って謳って雲の上
濁りきっては見えないや 嫌 嫌
遠く描いていた日々を
語って語って夜の群れ
いがみ合ってきりがないな 否 否
笑い合ってさよなら
サビは最高音がA#5というかなり高い音域ですので、まふまふさんのように余裕をもって歌うのはかなり難易度が高いです。
「愛を謳って謳って雲の上」という最初のフレーズはA#5の音を裏声で出していますが、2回目の同じメロディーで歌う「語って語って夜の群れ」の部分は地声(ミックスボイス)で固く強く出しています。そして「謳っ↑て」は、音域が丁度1オクターブ上がります。「謳っ」の低い音で力んでしまうと次の1オクターブ高い「て」が出なくなりますので、力まないように気をつけましょう。
サビではA#5の音が8回も出てきます。全体的に力まないようにリズミカルに歌いように意識したほうが高い声は出ると思いますので、あまり気合を入れないで歌う事をおすすめします。
「シャルル」2番〜最後の歌い方
Aメロ
朝焼けとあなたの溜息 この街は僕等の夢を見てる
今日だって互いの事を忘れていくんだね ねえ そうでしょ
1番のAメロは裏声を使っていましたが、2番では使っていません。全体的に声帯をしっかりと閉じて、フレーズの最後に残した息を吐き捨てるように歌います。
2行目の最後ははっきりとフォール(音を下げる)しています。
Bメロ
黙っていよう それでいつか苛まれたとしても
別に良いんだよ こんな憂いも意味があるなら
1番のBメロよりもウィスパーボイスで歌う部分が若干多く、テンションも抑えているようです。
1番と同じように音程の低い部分がウィスパーボイス、高い部分が通常の声、というようにイメージすると歌いやすいでしょう。
サビ
恋と飾って飾って 静かな方へ
汚れきった言葉を 今 今 今
「此処には誰もいない」「ええ、そうね」
混ざって混ざって 二人の果て
譲り合って何もないな 否 否
痛みだって教えて
2番のサビも1番と同じように地声と裏声を使い分けていますが、とても安定しています。辛そうに歌うと聴く人も聴いていて辛くなってしまうので、余裕をもって歌えるように力まないように注意しましょう。3行目と6行目の最初の音だけ少し力を抜いて歌っていますので、そこで喉をリラックスさせましょう。
Dメロ
きっときっとわかっていた 騙し合うなんて馬鹿らしいよな
ずっとずっと迷っていた ほらね 僕等は変われない
そうだろう 互いのせいで今があるのに
Dメロはフレーズごとにクレッシェンド(だんだん強く)するように歌っています。ウィスパーボイスから歌い出し、息の量を少なくしていって通常の地声にスムーズに切り替えています。
最後の「今があるのに」は、まふまふさんの音源では1オクターブ下の声を重ねていて独特な雰囲気を出していますが、実際に歌う場合はウィスパーボイスで歌うと雰囲気が出ると思います。
サビ
愛を謳って謳って雲の上
濁りきっては見えないや 嫌 嫌
日に日に増えていた後悔を
語って語って夜の群れ
許し合って意味もないな 否 否愛を謳って謳って雲の上
語って語って夜の群れ
哂い合ってさよなら
最初の
「愛を謳って謳って雲の上
濁りきっては見」
の部分はエフェクト処理をしていますので聞こえ方は変わりますが、歌い方は1番のサビと同じように歌っています。
「否 否」の最後は息を吐き捨てるように歌っています。
「愛を謳って謳って雲の上」と「語って語って夜の群れ」はどちらもフレーズの最後をフォール(音程を下げる)しています。
最後の「哂い合ってさよなら」のフレーズ終わりも、息を吐き捨てるように歌っています。
まとめ:シャルル/まふまふ【歌ってみた】のまふまふさんの歌い方解説!
お疲れ様でした。
「シャルル」はボーカロイド楽曲の中でも特に人気の歌で、カラオケJOYSOUNDの年間ボカロ曲ランキングでも2018年から3年連続で1位です。(それまでは黒うさPさんの楽曲「千本桜」が1位でした)
「シャルル」は原曲キーだととても高いので、高音を無理矢理出さずに喉と肩周りをリラックスさせ、リズミカルに歌うように意識すると歌いやすいと思います。
余談
まふまふさんの声はとても高い音域まで出ますし、声質が女性のようだとよく言われますが、音域や声質には声帯の大きさや骨格が深く関係します。
まふまふさんのように顎のラインがシャープで鼻が高い人は、声が高くて細くなることが多い傾向にあります。さらにまふまふさんの声帯の大きさは、おそらく小さくて薄いタイプで高音域が得意なのだと思われます。
そしてまふまふさんは声帯閉鎖力がとても強いので、声にしっかりとした芯があり、言葉のリズムの切れ味がとても良いです。まふまふさんの歌い方をよく研究して真似てみると、高音域だけでなくリズム感も鍛えられますので、さらにスキルアップできると思います。
声帯閉鎖力を鍛える方法については、下記の記事も参考にしてみてください。
YouTubeのチャンネル登録者数が300万人以上いるまふまふさんですが、個人的には「病名は愛だった」や「グッバイ宣言」の歌ってみた動画も凄く好きです。
↓病名は愛だった/まふまふ【歌ってみた】
↓グッバイ宣言/まふまふ【歌ってみた】
歌い手さんの歌い方解説は他にもありますので、よかったら読んでみてください。